トリガーポイント療法について
噛み合わせ異常と顎関節症への新たなアプローチ方法
トリガーポイント

トリガーポイントとは、筋膜のコラーゲン繊維の伸びに制限がかかり、組織が硬化し、突っ張ったり強張るようになり、痛みが発生するようになった箇所のことを言います。筋膜とは、全身にある筋肉を覆っているコラーゲンの膜のことを言います。トリガーポイントはただその箇所だけが痛むならそれほど問題がないのですが、質が悪いことにより凝り固まることによって痛みの物質を生み出し、それを関連部位に送り出してしまう可能性があるのです。
筋膜が固くなると痛みを生み出す!

筋膜は、全身を大きく覆っているもの(皮膚表面から観察すると、皮膚直下に浅筋膜・脂肪層・深筋膜の存在があります)もあれば、筋肉が付着している骨側から観察すると、筋肉内部で各組織を覆う筋外膜・筋周膜・筋内膜といったものまであります。我々人間の身体の内側は、数多くの筋膜に包まれています。そして不活動や加齢と共に筋膜は緩んで硬くなってしまうのです。
正常な筋膜

筋膜は、主にコラーゲン繊維とエラスチンで構成されたメッシュ状で全身の筋肉を覆っている膜です。正常な筋膜は、コラーゲンが規則的に配列されます。キレイな網の目をしていて、柔軟性があり、スムーズに伸び縮みします。
不活動やストレスを受けた筋膜

不活動やストレスを受けた筋膜は、コラーゲンの配列が不規則になります。身体的・精神的ストレスを受けたり、運動不足になると、コラーゲンが不規則に絡み合います。すると筋膜の伸びに制限がかかって突っ張るようになり、痛みを感じるようになります。
トリガーポイント療法とは?
トリガーポイント療法とは、トリガーポイントをほぐし、筋肉をやわらかくし、血行を良くすることで身体のねじれを治していく治療方法です。その中でも当クリニックで行っているトリガーポイント療法は、Janet.G.Travell博士とDavid.G.Simons博士の教科書をベースに、最新の筋膜研究を取り入れた最先端の筋膜リリースを主体とした理学療法です。
トリガーポイント療法はこのような症状の方におすすめです
- 口が開きづらかったり、開口時音が鳴ったりするなど、顎関節症の症状がある
- 食事中など上下の歯を合わせた際に、噛み合わせがおかしいと感じる
- 寝ている時や普段の生活の中で、歯ぎしり・食いしばりをする癖がある
- 身体に原因がわからない首のこりや肩こりの症状がある
筋膜の異常から発生するトリガーポイントは、さまざまな問題を引き起こします。痛みや痛覚過敏、筋力の低下や眼精疲労のほか、関節の動きが悪くなるなど、影響は広範囲に及びます。思い当たる症状がある場合は、お早めにご相談ください。